家庭犬のためのしつけインストラクター養成講座
レベル4 『ストレスを理解する(別離不安、吠える、排泄問題』
平成12年1月19日(水)福岡スターレーン 午前10時〜午後5時
<<午前の部>>
ストレスは犬によって違う。ストレスがすべて悪いとは言えない。良い時もある。例えば、トレーニング中に犬が考える事など、学習というのは多少のストレスがある。ストレスがかかると生産性があがる。
盲導犬はストレスが非常に多い。そのためストレスに強い犬種を選んできた。ラブラドールはパピーウォーカーから引き離され訓練所にきても数時間後には慣れてしまうが、ゴールデン、シェパードなどはもっと時間がかかる。いろいろな研究の成果でゴールデンとラブラドールのF1がもっとも盲導犬になる成功率が高いと言うことがわかった来た。
ストレスが過剰にかかると理論的に行動できず、本能に従って行動をしてしまう、またストレスが過剰にかかると免疫力が低下する。
パピークラスは子犬がストレスをため込まないように育てるために大事。何が目的が決める。
犬は飼い主が好きであれば多少嫌なことでもやってくれることがある(ご主人と一緒にサーフィンとか、綱渡りをしたり・・・)飼い主の気がつかないうちにストレスをため込んでいる。
たたいて教えても別の悪いイメージがついたりしてうまくいかない。(ストレスをためてしまう)
ストレスのシグナル(サイン)
白目をみせる、呼吸がとまる、ふるえる、舌をぺろっとだす、あくびをする、耳を後ろにたおす、体高を低くする、口の周りが硬直しひげの穴がぴくぴくする、口角にしわがよる、尾を下げる、目をほそめる、まばたきする、
顔をそむける、地面ににおいを嗅ぐ、突然体をかくなど。
こういった行動を”カーミングシグナル”といって、自分を落ち着かせ、相手に自分に攻撃性がないことを示すてめに行う。犬のサインは人間が犬に対して使うこともできる。
ストレスがかかている場合、ちょっと運動させて呼吸を促すと良い。写真をとってみると良くカーミングシグナルを出している犬が写っている。
恐怖のストレスに対して起こる最終の行動パターン
攻撃、固まる(フリーズ)、逃げ出す
呼ばれたら来るトレーニング
1 名前を呼んで顔を見たらご褒美(気の散る要素を加えてもできるようにする)
2 呼び戻しのトレーニング、最終的に声だけでできるようにする。呼んで、おすわり、待て。
3 ひざまずいて人間の胸元でエサをあげる。この時エサをあげる瞬間に首輪を触る。(犬に反射的に首輪をつかもうとすると逃げるのでそれをなくすため)
<<午後の部>>
犬は人の言葉を理解できるようになる。人も犬の言葉を学び、それを犬に対して使おう。
吠える理由
1
Look at me 私を見て!誰でもいいから人の注意を引きたくて吠えている。高い声。
特徴)時々吠えるのをやめ、誰かいないか探し、誰もいないとまた吠え出す。誰かいた場合は、体全体を使って気を引こうとする。
2
Offensive 攻撃するぞ!人を追い払うため、攻撃する前の警告で吠える。低い声で唸る。
特徴)支配する物、テリトリーから人を追い払うために吠える。自信家の犬。
3
under-employed ひまつぶし・・・やることがないので、ひまつぶしに声を出して時間をつぶしている。抑揚のない単調な声でずっと続く。
特徴)誰かを呼んでいるわけではないので吠える対象はない。吠えることが趣味になっている・・・。あまり体を動かさない。
4
Defensive こっちに来ないで!人が怖いためそれ以上近寄ってこないように吠えている。より高い声で短く強い。
特徴)吠えても人がどかない場合後ずさりをする。前につっこみながら吠えることもあるが、すぐに身を引く。
5
Enthusiatic 興奮している興奮のために吠えている。高音で連続
特徴)体を動かしながら吠える。
6
Reduse-me-Dependence 寂しい依存症又は分離不安状態で特定の誰かを求めて吠えている。高音で必死の声
特徴)声の先はいなくなった人の最後にいた場所を向いている。
環境を整えることはすべての場合で必要なこと。
苦情の中で「ほえること」は一番多い、その中で一番多いのは分離不安。
分離不安では吠える以外にも、かじる、掘る、不適切な排泄などの問題行動を起こす。
分離不安の対策
・別の人にも依存するようにする。(分散させる)→一定の時間その人がいない時間を作る。(犬が人を見れない時間を作る)
・一人遊びのおもちゃをあげる。
・1頭飼いの場合、一人でいるからとあまり構い過ぎない。犬のお泊まりを頼む。2頭飼いの場合、犬同士の愛情が強いのも良くない。いつも2頭一緒に行動させない。
家の中での排泄問題
健康状態はどうか?
興奮しておしっこを漏らす
マーキングのため→リーダーシップを人間が取る。外にいけない犬の場合、家の周りを他の犬が通るのを見て家の中にマーキングしてしまう。
リーダーに対する服従のためにおしっこをする→人間が支配的な態度を見せないようにする。(帰宅したとき威圧感を与えないようにする。)
犬のおもちゃ
おもちゃにはいろんなタイプがある。ふりまわすのが好きな子、おもちゃよりエサが好きな子、噛むのが好きな子、それぞれ違うので試してから与える。1ダースほど用意して置いて交互にやると犬は前のおもちゃは忘れてまた新しいおもちゃがきたと喜ぶ。
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